春になると山が霧がかかったように、白く見えることが多くなります。
北九州お馴染みの皿倉山も白く霞んで見える3月。
景色がかすんで見える理由とは?
なぜ春になると山が白く霞がかって見えるのか、を調べてみました。
主な原因は黄砂。
中国やモンゴルから飛来する黄砂に、水分が付着することで霧になってしまいます。
登山中に「ガスってる」、「ガスガス」など言うことがありますが、その正体も「霧」。
この霧が太陽の光を反射することで白く見えてしまいます。
じゃあ3月は毎日霧が出るのか、と言えばそうでもない。
同じ晴れの日でも、山が白くみえたり、はっきり見えたりする理由と、原因を調べてみました。
登山の際も、登頂のときに良い景色、眺望があった方が良いものです。
分かったところで天気は操作は出来ませんが、
登山の当日が、霧が出やすいガスガスな日なのか、
霧が出にくくて晴れ間が差す日なのか。
判断ができるように、少しでも活用してもらえれば嬉しいです。
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山が白く見える理由は光の反射
山が白く見えるのは、光の反射によって白く見えます。
その光を反射する要因は、
・地面の冷えから起こる「放射霧」
・前線に伴って発生する「前線霧」
・山の斜面を上がる上昇気流によってできる「滑昇霧」
と、いろいろな要因があり、霧が発生します。
ぼんやりと知っていることもありましたが、なぜ霧ができるのか詳しく調べてみました。
黄砂や塵などによる「煙霧」
風などで巻き上げられた土埃などの微粒子と空気中の水分がくっついて、霧となります。
空気の湿度が高い場合に(70~80%)起こることが多いです。
そのほかの原因としては工場や自動車からの「ばい煙」、
他にも火山灰や、九州北部ではおなじみの黄砂が原因となります。
春に多い中国などの砂漠からの黄砂です。
春一番と呼ばれる、偏西風によって砂漠から多くの黄砂が運ばれます。
3~5月に多く、4月はもっとも黄砂の量が多くなります。
春に山が白く見える原因の一つですね。
3月の北九州の皿倉山ですが、かなり白く見えます。
また、黄砂は人体にも害を及ぼします。
呼吸器系の持病がある方は特に注意した方がいいでしょう。
PM2.5と呼ばれる粒子も一般化してきました。
対策としてマスクやメガネを着用することや、
家の窓を開けない、持ち込まないように心掛けましょう。
特に今日(2021年3月30日)は全国的にも黄砂の量が多い日となっています。
地面の冷えから起こる「放射霧」
晴れた日の夜に起こる「放射冷却」、
放射冷却→晴れた日=雲が無いため、地面の熱がどんどん逃げていくこと。
冷えることで、空気の水分が水に変化します。
これにより起こる「放射霧」
夜が明ける朝方に起こることが多く、雲が無いということは、
放射霧の後は晴天に恵まれることが多いです。
前線に伴って発生する「前線霧」
温暖前線が通過する際の雨や気温差によっておこる「前線霧」
温暖前線の付近では雨が降りやすい。
温度の高い雨となり、蒸発することで空気中の水分が増える。
飽和できない水分が霧となります。
事前の天気予報などでも把握できそうです。
そもそも雨の降る日には山に行かない人の方が多そうですが・・・
山の斜面を上がる上昇気流によってできる「滑昇霧」
山の霧で最も多いと思われる、「滑昇霧」
山の温度は登れば登る程低くなります。
100m登ると気温が-0.6℃下がると言われています。
平地の気温が10℃の時、1000mの山頂では気温が4℃ほどとなり温度差が生まれます。
平地から吹き上がる湿った空気が冷やされ、
水分が霧になるために山の霧が生まれます。
また山には川や湖といった水源も豊富なため、
水面から蒸発する水分も多く、発生しやすく、
山が息吹いているような、荘厳な雰囲気が漂う風景も見られます。
登山中だとガスガス。景色は見えません。
冬には景色が良く見える理由でもありますね。
空気が乾燥しているので、冷やされても水分が霧になりにくいです。
山の天気、状況の変化を先読み
せっかくの登山なので良い景色が見たいものです。
天気は変えることはできませんが、状況を読むことは可能です。
経験することも大事だと思いますが、知識として知っておくことでも、
山の状況や気候の変化を先読みすることも可能だと思います。
登山をされる際に少しでも役に立てば幸いです。
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